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これで納得!この解散に対する3つの批判

by 斉藤のどか

今、安倍総理が示した衆議院解散について、共産党をはじめとする野党や市民から大きな批判が上がっています。どのような批判があるのか、その理由も含めてみてみましょう。

とその前に、「解散」って?

そもそも衆議院議員の任期は、4年です。選挙で当選したら、4年間は議員として働く。そして4年後に再び選挙をするというのが普通です。でも、総理大臣は4年経つ前に衆議院を「解散」することができます。解散すると、衆議院議員全員が、議員の資格を失います。みんな、一気に無職になるのです。そして40日以内に選挙を行って、新しい衆議院が作られます。「解散を行う=新しい衆議院をつくる」ということです。

解散が行われる理由は大きく2つあります。

  1. 「内閣不信任案の可決」があったとき:「こんな内閣に任せられない」という判断が衆議院の中であった時は、内閣の大臣が全員やめるか、解散をして新しい内閣を作り直すことができます。
  2. 「国民の信を問う」必要性があったとき:言い換えると、「国民の意見を聞く」ということです。例えば、「消費税をあげよう」と総理をはじめ政権を握っているA党が言っているのに、衆議院でそれが否決されたとします。でもどうしても総理とA党は、消費税をあげたい。このように、衆議院の中で議論が行き詰まったときに、総理は「じゃあ国民の意見を聞いてみよう」と言って解散することができます。そのあとの選挙で「消費税あげる派」と「消費税あげない派」の議員がそれぞれ何人当選するかで、消費税に対する国民の意見がみえるということです。この場合、この選挙の争点、一番議論の中心になる問題は「消費税」ということになります。

では、今回の解散にどのような批判があるのか、見てみましょう。

1.「もりかけの疑惑隠しだ!」

加計学園と森友学園。日本でこれほど話題になった学校は他にないのではないでしょうか?「もりかけ疑惑」と呼ばれているこの問題は、簡単に言うと「総理大臣という立場をつかって、自分のお友達にいろいろな待遇をしてあげたのではないか」という内容です。「いろいろな待遇」というのは、例えば国有地を売るときにものすごい割引をつけてあげたり、市の税金を使ってほぼ無料で大きな学校を作る約束をしたり、といったことです。つまり、もともとは国民の財産で、国民のために使うはずの土地やお金を、安倍さんのお友達のためだけに使おうとした疑惑が出てきたのです。私たち国民からしたら、これはずるいとしかいいようがないですよね。

この問題について、安倍さん・自民党は今まで事実を明かそうとしませんでした。「そのころの文書はすでに破棄したからわからない」だとか、誰がどう見ても納得できない対応ばかり繰り返しました。そして、このままにしてはいけないと考えた野党が「臨時国会開いてもっと説明しろ」と要求しても、何かと理由をつけては臨時国会を開かないでいたのです。ようやく9月に臨時国会の開催をすると言ったと思ったら、今度はその審議に入る前に解散すると言い始めたのです。臨時国会では、野党がかけもり問題についていろいろ追求する予定でした。その追求を受ける前に、解散しようとしている。「これって逃げてるだけじゃないの?」と多くの人が不満に思っているのです。

2. 「大義のない解散だ!」

今回の選挙は、内閣不信任案が可決されたから行われるわけではありません。ですから、「国民の信を問う」必要があるから解散するんだ、というのが自然な考え方です。でも、安倍さんは「国会を開くのと同時に解散します」と言っているのです。衆議院の中で議論が全然始まっていないのに解散をする。こうなると、一体何が争点なのか、何について国民の意見を聞こうとしているのかわかりません。だから「大義(=ちゃんとした根拠)がない解散」という批判が飛ぶのです。

安倍さんは今回の解散について「人づくり解散だ」と言っていました。「子育てや教育に税金をもっと使ったほうがいいと思うけど、みなさんはどうですか」ということを聞く、ということです。でも、今までこの「人づくり」についての議論は全くありませんでした。「なんでいきなりそんなことを持ち出すの?結局解散する根拠ないんじゃないの?」となるわけです。そして、最終的には「自分の党にとって都合がいいからこのタイミングにしたいだけじゃないの?」という批判につながるのです。

3.「真摯(しんし)に説明するんじゃないの?」

みなさん、7月の都議会選挙を覚えているでしょうか?あの選挙では、自民党の議席は半分以下に減ってしまいました。ちょうど、もりかけ問題が注目されていた時期ですが、その中で大負けするというのは、自民党に対する国民の怒りや不満が相当あるということを証明しました。大敗を受けて、安倍さんは内閣改造を行って、トップの人材を入れ替えました。その直後の記者会見でかけもり問題の騒動を謝って「真摯に説明責任を果たしていく」と言いました。それなのに、新しい内閣になってから一度も国会の質問に答えずに解散しようとしてる。「真摯に説明するっていってたのに、どうしたの?」と不満の声があがるのです。

ちなみに、戦後の歴史の中で、国会の質問に答えることなく解散した政権はないそうです。国会の質問への答弁というのは、民主主義政治の基本です。それをしないで解散しようとしているわけですから「国会無視」とか「戦後初の暴挙」という批判があるのです。

結局、解散は解散

このように、今回の解散はたくさんの批判を浴びています。でも、最終的に安倍さんが解散を決意すれば、その判断の良し悪しは関係なく、衆議院は解散されるのです。大切なのは、解散後の選挙をどうするのかということです。この解散の件も含め、今の安倍政権に違和感を感じている方がいれば、一緒に政治を変えていきましょう。

参考 
東京新聞:「国民をバカにしてると思われる」山本元沖縄担当相、冒頭解散に懸念(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201709/CK2017091802000137.html)
ハフィントンポスト:冒頭解散めぐり、安倍首相に自民党ないから苦言…(http://www.huffingtonpost.jp/2017/09/21/dissolution_a_23217662/)
NHK:民進 前原代表「冒頭解散すれば戦後初の暴挙」と批判(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170921/k10011150931000.html)
赤旗:野党と市民の共闘で安倍政権倒す歴史的チャンス(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-09-19/2017091901_01_1.html)



斉藤のどか
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